360度カメラでLiDARマッピングに変革を

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正確な点群データと素晴らしい360度画像の完璧な融合。GreenValley International 社は360度カメラを使って LiDAR マッピングデータを豊かな色彩と質感で表現し、意思決定に役立つ情報を提供しています。

LiDAR マッピングはレーザー反射と時間遅延を分析し、正確な表面モデリングを開発する地形測定の技術です。 高精度の地図を作成するための重要なプロセスで、建設、測量、地理、林業といった様々な業界で利用されています。従来のLiDARマッピングシステムでは、点群(3D標高点の集合)を使用して生データを3Dモデルに変換しています。

しかし、従来のLiDARマッピングで問題なのは、点群には色情報がないということです。そのため地図の解釈が難しく、環境を視覚的に明確に表現することができません。その結果、鉱山の安全性や森林の密度などにおいて様々な意思決定が複雑になり、悪影響を及ぼす可能性があります。

LiDARソリューションの世界的なプロバイダー企業、GreenValley International社は、従来のLiDARマッピングシステムに存在するこのような問題点を明らかにしました。同社はInsta360と提携し、必要な機能を完備した視覚的に美しい統合LiDARマッピングソリューションを企業顧客に提供しています。

GreenValley International社のモバイルLiDARマッピングソリューションは現在、ONE XONE X2ONE RといったInsta360 ONEシリーズのカメラを使用しています。このソリューションはすでに林業、建設、エネルギー、鉱業など多様な産業分野で活用されています。

LiDARスキャンで360度カメラを利用するメリットとは?

高品質のパノラマ画像は点群データの視覚的な表現を大幅に向上させ、企業顧客が重要な意思決定を行う際に手助けをすることができます。

ONEシリーズの360度カメラが撮影する1800万画素のHDRパノラマ画像は、詳細な色情報を含みます。また、360度カメラは色だけでなく、重要なテクスチャー情報も撮影できるため、点群データの精度と見栄えをさらに向上させることができます。

LiDARシステムではこれまで、可搬性が課題でした。ONEシリーズのコンパクトなデザインと小型の形状はLiDARシステムに非常に適しています。そのためバックパックや三脚にマウントしたLiDARシステムに容易に搭載できます。

GreenValley International社では、同社のLiBackpackLiPodのモバイルLiDARスキャンシステムにONEシリーズのカメラを使用しています。ONE シリーズの軽量なデザインのおかげで、業界の専門家はほとんどどのような環境でも色付きの3D点群データを取得してマッピングできるようになりました。スキャンデータはGreenValley International社のLiDARマッピングアプリを使ってモバイル端末で見ることができます。

Man using GreenValley International's mobile LiDAR mapping system.

日本の森林調査でGreenValley International社のモバイルLiDARシステムが活躍

森林被覆率が非常に高い日本では、正確で効率的に森林をマッピングすることが堅実な森林管理システムを確立する上で不可欠になります。これは日本における防災と自然環境保護の能力向上にとって重要なことです。

LiDARマッピング技術の林業での活用は近年急速に拡大しており、森林の管理と保全を支援する上で大きな成功を収めています。森林調査員はLiDAR技術を使って、樹冠構造や枝の構造などの森林の詳細を正確に把握します。この詳細な調査によって森林の経年変化を深く理解することができるのです。

LiDAR mapping of Japanese forest

静岡県の森林計画班はGreenValley International社のLiDARシステムを使用して、地域の森林の大規模調査を実施しました。この調査ではGreenValley International社のLiDARバックパックシステムであるLiBackpackが重要な役割を果たしましたが、Insta360 ONE Xが中心となって高解像度のパノラマ画像を撮影しました。

Mobile LiDAR backpack

Insta360 ONE Xで撮影した色彩豊かなパノラマ画像は、森林計画班がデータをよりよく解釈し、より多くの情報に基づいて意思決定するのに役立ちました。このような意思決定は自然災害に対する国の防災能力や環境の健全性を左右するものであるため、正確かつ明確なデータを得ることが極めて重要になります。マッピングプロセス全体を通じてスキャンした結果は、現場の測量士がGreenValley International社の LiDAR マッピングアプリを使ってその場でチェックしたりモニターすることができました。

GreenValley International社のモバイル LiDAR マッピングシステムは、手作業による測量に比べてはるかに効率的で包括的な測量ソリューションです。手作業での測量は非常に多くの時間と労力がかかります。また、収集したデータは不正確であることが多く、実際の色や質感がないために解釈が難しいこともあります。

このプロジェクトは日本全国で注目され、NHKでも報道されました。

LiDAR backpack for forest surveying

GreenValley International社は点群データとパノラマ画像をどのように統合したのか?

GreenValley International社は、Insta360カメラのソフトウェア開発キット(SDK)に含まれるツールを使用して、点群データとパノラマ画像を統合しました。GreenValley International社ではこのツールを使って360度カメラからIMU(慣性計測装置)の情報を取り出しました。その上で、開発チームはこのIMU情報とLiDARスキャンの点群データを正確に統合しました。

Insta360 software development kit

モバイルLiDARシステムでシームレスな統合を実現するために、GreenValley International社の開発チームはセンサー間の空間的な位置関係を慎重に調整する必要がありました。調整完了後、開発チームはIMU情報と点群データを正確に統合できるようになりました。このようにして、点群の精度と豊富なカラー情報の両方を備えた、LiDARマッピングアプリですぐに確認できる地図を作成することができたのです。

GreenValley International colored LiDAR mapping

LiDARマッピングの将来性

GreenValley International社が実証したように、LiDARマッピング統合ソリューションは様々な業界の企業顧客に重要な意思決定サポートを提供します。Insta360カメラSDKを利用することで、ソリューションプロバイダーはカメラを制御する独自のLiDARマッピングアプリを容易に開発し、パノラマ画像をシームレスにシステムに統合することができるのです。


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