最後に生でプロスポーツの試合を見たのはいつでしたか?COVID-19パンデミックの前だったという人が多いかもしれませんね。
韓国の野球ファンにとって幸運なことに、2020年韓国プロ野球のプレーオフの試合を8K VRのライブ配信で観るという方法がありました。韓国第3位の通信会社であるLG U+は、新興メディアコンテンツプロバイダーのAVA Entertainmentと提携し、5Gによる韓国プロ野球のVRライブ配信を初めて実現しました。野球ファンはスマートフォンのLG U+アプリやVRヘッドセットで試合を楽しむことができたのです。
両社のチームは3台のInsta360 TitanとInsta360 8K Liveソフトウェアを使用して、この歴史的な偉業を成功させました。私たちはAVA EntertainmentのCEO、ジャスティン・キム氏にインタビューし、このVRライブ配信プロジェクトにどのように取り組んだのかについてお話を伺いました。
1. AVA Entertainmentの会社概要と今回のVRライブ配信プロジェクトの経緯を、簡単にご紹介いただけますか?
AVA Entertainmentは韓国を代表する新興メディアコンテンツプロバイダーの一社で、主なクライアント企業は、サムスン、LG、そして韓国の3つの通信会社 (SKT、LG、KT) です。現在は主に、この3つの通信会社向けおよび地方自治体のプロジェクト向けにVRコンテンツを製作しています。また、光栄なことに弊社は当初からInsta360カメラの代理店です。
弊社のクライアントであるLG U+は、韓国プロ野球リーグ (KBO) の公式パートナー企業です。KBOは韓国リーグをVRで放送したいと考えました。というのも、COVID-19のために球場で試合を観戦できないからです。LG U+は独自のVRアプリを視聴者に提供しており、VRライブ配信は従来の放送と比べてずっと効果的だと考えたのです。そして彼らの考えた通りでした!AVA Entertainmentはあらゆる技術サポートをVRで提供し、8Kで配信したのです。
2. 4Kではなく8K VRでライブ配信することにした理由は?
別のパートナー企業であるKT社と共同で多くの4K VRライブ配信サービスを検証してきました。しかし、4Kライブ配信の品質は真の没入感を体験するには物足りないものでした。弊社の新たなクライアント企業となったLG U+は、初めから8K VRでライブ配信したいと考えていました。さらにLG U+は、同社が提供する5Gの通信速度を検証し、同社の5Gサービスの品質を誇示したいと考えたのです。
3. VRライブ配信のワークフローを簡単にご説明いただけますか?
今回のプロジェクトでは3台の Insta360 Titanを使用しました。一台はホームベースの後方、二台目は一塁ベースの前、そして残りの一台はホームチームの応援席の中に設置しました。そして各カメラの8Kライブストリーム信号をInsta360 8K Liveソフトウェアを実行する専用のコンピューターにイーサーネット経由で配信しました。Titanの8つのレンズで撮影した8つの映像フィードを一つのVRストリームにライブスティッチするために、このInsta360 8K Liveソフトウェアを使用したのです。
次にこのVRストリームを、360度ライブ配信ソフトウェアVoysys VR Producer を実行する別のコンピューターにSDI経由で配信しました。 Voysysの処理ではスコアボードとピクチャー・イン・ピクチャー (PiP) 2Dライブ映像を追加しました。VoysysはTitanから送られてきた8Kライブストリームをサポートし、またオーディオとビデオの制御やグラフィックオーバーレイなど、さらに編集するためのツールを提供します。
そしてこの8K VRライブストリームを5G経由でLG U+ 公式アプリに転送しました。LG U+のアプリ利用者はTitanからの3つのストリームをこのアプリ上でリアルタイムで切り替えて、様々な視点で試合を楽しむことができました。
4. Insta360 TitanとInsta360 8K Liveソフトウェアを使用した感想は?
Insta360 Titanの販売代理店である弊社は、Titanをこのプロジェクト用のVRカメラとして直ちにLG U+に勧めました。LG U+はTitanを他のカメラと比較し、最終的にTitanの画質がベストだと分かりました。
Insta360 TitanはInsta360 8K Liveソフトウェアと非常にうまく連携しました。このソフトウェアは安定して高速に動作したので、球場での操作性も優れていました。
ジャスティン・キム、AVA Entertainment
Insta360はInsta360 8K Liveソフトウェアも提供しているので、撮影現場から視聴者のスマートフォンやヘッドセットに8K映像を配信するのは容易でした。一試合あたり5時間の放送を6日間に渡り行っている間も、Titanは非常に安定していました!今回のプロジェクトでTitanを選んだもう一つの決定的な要因は、この安定性だったのです。
Insta360 TitanはInsta360 8K Liveソフトウェアと非常にうまく連携しました。このソフトウェアは安定して高速に動作したので、球場での操作性も優れていました。弊社のハイエンド・コンピューターでもその性能を発揮し、ライブ配信でも問題はありませんでした。
5. 8K VRライブ配信で直面した最大の課題は何でしたか? またどのように克服しましたか?
8Kライブ配信には常に困難が伴うものです。しかし、LG U+からは多くのサポートを提供していただきました。例えば、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) の提供と球場での設置です。球場は広いため多数の長距離ケーブルを注意して取り回す必要がありました。球場に観客はいなかったので、その点について心配する必要はなかったことは、プロジェクトにとって幸運でした。
設定の軽微な問題はオフィスで何度も検証して見つけ出し、事前に解決しました。
6. ライブ配信を視聴したLG U+およびアプリ利用者からのフィードバックはどのようなものでしたか?
今回のライブ配信プロジェクトは成功し、LG U+とアプリ利用者からはおおむね好意的に受け入れられました。LG U+にとって初の8Kライブ配信だったこともあり、同社はこのプロジェクトを積極的には推進しませんでした。
しかし、LG U+は弊社のサービスを望んでおり、Insta360 TitanとInsta360 8K Liveソフトウェアを使用する今年開催予定の次のイベントの準備をすでに共同で始めています。COVID-19により、今やVRコンサートや他のスポーツの試合などでもVRライブ配信の機会は増えています。
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